特長
プロフェッショナル品質のファイナルレンダリング
3ds Max 2025 新機能
リトポロジ、OCIOカラー管理、更新されたArnoldプラグイン、インターフェースの更新などの改善により、アーティストはすばやく効率的に制作できます。
OCIO(OpenColorIO)がカラー管理の既定モードになりました。これにより、最新のカラーパイプラインの実装がこれまで以上に簡単になります。
3ds Max 2025では、以前のバージョンで導入された変更に加えて、次の改善が行われています。
- [頂点ペイント]ツールの色がOCIOで適切に管理されるようになりました。
- 新しい[カラースペース変換]プロセスオペレータを[データチャネル]モディファイヤに適用して、あるレンダリングスペースから別のレンダリングスペースにカラーデータ(頂点カラーなど)を変換できます。
- [レンダリング出力ファイル]ダイアログボックスの[自動]オプションの動作が、イメージファイルのタイプによって異なるようになりました。通常はリニアである形式(EXRなど)には変換が適用されませんが、カラー管理設定で指定した出力変換は他の形式で使用されます。
- [テクスチャにベイク処理]ツールで、出力ファイルのカラースペースを選択できるようになりました。
- ColorSpaceNamePathSearchルールは、OCIO v1のカラースペースにイメージファイルを割り当てる方法と一致させる場合に使用できます。
- OCIOのバージョンが2.3.2に更新されました。
※[カラー管理設定]ダイアログボックス([レンダリング]>[カラー管理])で、プロジェクトのニーズに合わせてカラー管理を設定することができます。旧バージョンの3ds Maxで行われていたカラー管理の既定モードに戻すには、[カラー管理モード]を[ガンマワークフロー]に設定します。
[X]キーを押したときに表示されるグローバル検索機能が更新され、ツール、関数、コマンド、設定の詳細なリストを簡単に表示できるようになりました。
今回の更新では次の改善が行われています。
- 最後に使用した5つのコマンドが結果に表示されるようになりました。たとえば、「ベンド」と入力してオブジェクトにベンドモディファイヤを適用した場合、次回の検索では、適用されたベンドモディファイヤが、前に使用した項目として検索結果に自動的に表示されます。
- 検索結果には、関連する項目(現在のコンテキストに該当する項目)のみが含まれます。
- 検索結果には機能名の他、その機能のカテゴリ(モディファイヤ、ツール、MassFX、レンダリングなど)やショートカットキー、ダイナミックメッセージなどの拡張された結果が表示されます。
- 歯車アイコンのコンテキストメニューから[ポップアップ幅]スライダにアクセスできます。
- 歯車アイコンのコンテキストメニューで[ウィンドウ/ポップアップを切り替え]を選択できます。ウィンドウに切り替えることで、任意の位置にウィンドウをドッキングできるようになり、いつでもグローバル検索機能にアクセスできるようになります。
- 3ds Maxはツールの最後の状態を記憶します(これらの設定は 3dsMax.iniファイルに保存されます)。
リトポロジ化の基本アルゴリズムであるAutodesk ReFormがバージョン1.5に更新され、パフォーマンスと安定性が向上し処理時間は最大8%短縮されました。(ReFormバージョン1.5は 3ds Max 2025でのみ使用できます。)
また、更新されたRetopology Tools for 3ds Maxでは、スタンドアロンプロセスとして[前処理]および[OpenVDB]機能が導入され、Autodesk ReFormを使用するときの処理時間を短縮できるようになりました。
- 前処理は、アルゴリズムメニューオプションからスタンドアロンオプション(3ds Max 2022以降で使用可能)として使用できるようになりました。この機能を使用すると、前処理ステップのみが実行され、三角形化された出力結果が得られます。
- OpenVDBの再メッシュ(3ds Max 2024以降で使用可能)が、アルゴリズムメニューオプションからアクセスできるようになりました。このオプションを選択すると、OpenVDBのボリューム/メッシュ変換を使用して、選択したデータを再メッシュできます。[ボクセルサイズ]パラメータを調整して、生成される出力の解像度を変更することができます。
※Retopology Tools for 3ds Max 1.5は、3ds Max 2025のインストールに自動的に含まれます。旧バージョンの3ds Maxを使用している場合は、Autodesk Accountから、ご使用の3ds Maxバージョンに対応したRetopology Tools for 3ds Max 1.5のインストーラをダウンロードできます。
3ds Maxの新しいメニューカスタマイズシステムの一部として、新しいメニューエディタが導入されました。
新しいメニューエディタを使用すると、3ds Maxのメニューとクアッドメニューを簡単にカスタマイズできます。エディタでは、メニュー項目およびクアッドメニュー項目の追加、名前変更、削除、新しいセパレータとサブメニューの作成、およびメニューの並べ替えを行うことができます。
3ds Maxのメニューシステムは完全に更新されており、カスタマイズしたメニュー設定を保存して、アップグレード時に以降のバージョンで使用できるようになりました。
また、メニューエディタには開発者モードも用意されており、サードパーティの開発者はプラグインのメニューやクアッドメニューを作成できます。このモードで作成された.mnxファイルと.qmnxファイルは、プラグインパッケージに追加できます。
USD for 3ds Maxプラグインが更新されました。
更新されたUSDプラグインを使用すると、アーティストはアニメートされたライトやカメラ、blendShapeなどのアニメーションを読み込むことができます。
USD for 3ds Max 0.7には次の新機能が含まれます。
- カメラのUSDアニメーションとライトのアトリビュートを3ds Maxに読み込むことができるようになりました。
- blendShapesをモーファーとして3ds Maxに読み込むことができるようになりました。
- サブオブジェクトモードの場合に、ビューポート内でUSDプリミティブを選択して移動することができるようになりました。
- USDファイルを書き出す際に、マルチ/サブオブジェクトマテリアルの使用に対応するように、マテリアルスイッチャの機能を拡張しました。
3ds Max 2025には、Arnold 7.3.0.0 Coreが導入された MAXtoA 5.7.0.0が付属しています。
最近追加された機能とバグ修正の完全なリストについては、「Arnoldユーザーガイド 」のリリースノートを参照してください。
アニメーションワークフローを改善し、長い間続いていた問題とユーザー様からの提案に対処するために、CAT(Character Animation Toolkit)の機能と安定性に関する複数の改善を施しました。
このリリースで対処された更新の一部は次のとおりです。
- CATオブジェクトの削除、ワイヤパラメータの操作、CATボーンツイストウェイトの使用を行う際の安定性が向上しました。
- CATレイヤのコピー/貼り付けが、抽出モードで正しく機能するようになりました。
- 安定性が向上し、特にモーションパネルと絶対レイヤを使用しているときに、CATデータの保存またはロードに関して発生するビューポートの更新およびロックの問題を解決しました。
- ループ参照が原因でCATシーンがロードされなかった問題を解決しました。
- 空のアニメーションレイヤの処理が改善され、既存のシーンにマージされたシーンまたは外部参照されたシーンで不要な速度低下が発生することを防ぎます。
- CATレイヤマネージャの安定性に関するさまざまな問題に対処しました。
- [Shift]キーを押しながら[移動]を使用してCATヘルパーオブジェクトのクローンを作成する場合のエクスペリエンスが向上しました。これにより、予期しないオフセット、重複した名前付け、元に戻す操作の問題が発生することはなくなりました。
※改善点の完全なリストについては、「3ds Max 2025リリースノート」の「アニメーション」項目を参照してください。
ユーザー様からの要求に基づき[増分を保存(+)]オプションが[ファイル]メニューに追加されました。これによりシーンの増分コピーを保存して作業プロセスの履歴を作成できるようになりました。
OpenSubdivモディファイヤがバージョン3.6に更新されて、結果が高速になり、OpenSubdivツールがVFX参照標準に準拠するようになりました。
[メッシュクリーナ]モディファイヤが更新され、ゼロ領域UV、非平面、分離頂点などのクリーンアップ用の新しいオプションが導入されました。
ビューポート内のシャドウマップの既定のサイズ上限が512から4096に増加しました。この値は3dsmax.iniファイルに格納され、3ds Maxセッション間で保持されます。
[イメージファイルを表示]ウィンドウは、[スレートマテリアルエディタ]でビットマップノードを右クリックして[イメージを表示]を選択することで、すばやく開くことができます。